行方不明な肩痛

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     突然発生した肩痛、重い腰を持ち上げ歩いて数分の目蒲病院へ行った。工房の

    掃除中に手首をガラス片でグッサリ切り裂いて以来だ。問診、レントゲンの後、

    骨には異常はない、ちょっと様子をみようと、渡された貼り薬?と痛み止め。

    帰って肩に貼り、しばらくすると痛みは霧が晴れるようにどっかに行って、今朝

    はほとんど行方不明。はて、どこへ行ったのかのう??

     

     ともあれ、とりあえずではあるが痛みが消えたことはまことに喜ばしい。

    珈琲を飲みつつモーツァルト交響曲全集19CDを次々と聴いている。むろん、

    ホグウッド&エンシェントだ。一服しつつパソコンで一文を目にする。

     御歳で椅子に取りかかるは真っ当。協力したいです。
    巨匠ウェグナーにして、俺は職人で、デザイナーと呼ぶなと、晩年まで、老若

    男女、家族に試しては試作品の脚を切り詰めたり継ぎ足したりしていましたしね。

    ご紹介の写真の椅子は畳の上に置く仕様で、日本人としてこのタイプにはずっと

    興味を抱いてました。

     

     畏友T野井さんからの励ましのコメント。ウレシイなァ〜。話を聞いてくれる

    にしても相手によりけりでね、見ず知らずの人に通り一遍の励ましじゃなかなか

    ココロには響かないことよくあるじゃん。理解し合ってる方からであれば、

    まるでアタイのココロのヒダヒダに沁み渡るの如くでね。持つべきものは友、

    の言葉がすぅ〜っと浮かび上がるってもんだ。

     

     そもそも椅子にはなんの興味もないアタイ、なんたって家に椅子がないからさ、

    ぜ〜んぶ畳だもんな。日々の生活の中で椅子に座る経験が希少なアタイが椅子を

    デザインするなんざ愚の骨頂、意味がないでしょ。畳に座卓でご飯を食べ、

    おもむろに横になり、たまにゃ柱に足をもたれかける、しかも近時のホット

    カーペットに加え毛布がある、昔こたつ今はコレ、椅子じゃこんな贅沢は

    できない。そりゃ確かに仕事で椅子は使う、一杯飲もうかって時だって椅子は

    必要だ。でもさ、生活の中心にあるのかって聞かれれば、そりゃ違う。生活の

    中心は畳、がアタイのスタイルだ。

     

     とはいえ家具が好きで入ったデザインの世界で、王座に君臨する椅子は

    アルプス高峰のごとく屹立し、常にどっかから見下ろされているような気が

    していたことも事実でね。高峰の中でもひときわ高く輝いているのがハンス・

    ウェグナーであることは同感きわまりなし。技術や知識をひけらかすわけでも

    なく、有名になりたいお金をもうけたいなんて意識も微塵に感じられない、

    真面目に真摯にひたすらコツコツと椅子(他にもあるだろうけど)を作り

    続けた姿勢はまさに孤高の天才と呼びたい。

     

     彼の中で自然に湧き上がってきた椅子への思い、片や畳ばかりの生活で

    椅子なんかなくったって一向に困らないアタイ、そのことが大きな障壁と

    なって、椅子がデザインできなくてほぼ50年経っちまった。憧れるけど、

    好きだけど、アプローチがわからない。まるで着物に憧れるアフリカの

    部族民みたいだ。

     

     生活の中で馴染みがないから、歴史もないし伝統だって理解の外だ。

    写真で見てイイなと思ったって、そりゃ姿かたちだけでさ、本質みたいな

    部分は到底わかるわきゃない。椅子の構造の合理性にしたところで、

    構造の作り方だけを取り出しただけであって、そこに至った文化的な背景

    までは思いは及ばない。っちゅうか、つまりはワカラナイのでありまする。

    そんなココロで椅子を作ろうと思ったって換骨奪胎みたいな似て非なる

    代物しか生まれないことはわかりきったことだ。

     

     世に言う名作椅子にはな〜んの興味もないコチトラ、ましてやそれを

    模作することに意味を見出すことなんかアタイのチン恋頭脳にはムリも

    ムリ、大無理だもん。確かに名作と呼ばれるからにはなんらか突出した

    意義とか魅力はある。いわゆるスタンダードだもんな。映画にしたって

    音楽にしたってそれは共通してる。でもさいくらモーツァルトに魅力を

    感じたってあっちはヨーロッパこっちは日本、音階もちがうしメロディ

    や楽器だって違う、なにからなにまで違うんだからね。明治大正昭和の

    古今の音楽家たちが呻吟したのも西洋と日本の折り合いの付け方なん

    じゃなかったのかしら。

     

     そこで思い出すのが竹中労。彼の説の中に

    「ひばりの歌の本筋は中山晋平野口雨情にあり、さらに晋平雨情の行き

    着く先は紀貫之の土佐日記」がある。

     晋平は中山、雨情は野口だ。彼らが生み出した日本の歌謡は、今じゃ

    誰も見向きもしないような感じだけど、日本人の心の底流として静かに

    受け継がれているんじゃなかろうか。決してアナクロニズムとは思い

    ませんよアタイは。そのことは以前ブログでも書いたけどさ。話は飛躍

    します。高峰モーツァルトに比肩する日本の音楽が晋平雨情と仮定して、

    ウェグナーに比肩する椅子(出来るかどうかわかんないけど)はどんな

    ものなのかをイメージ出来るヒントとして浮かび上がるのはYMOだ。

     

     YMOといえばテクノポップ、いわゆる電子音楽の草分けだ。今までに

    まったくなかった新しい技術を持ち込んでの楽曲はまさに日本的である

    ことの証左でもある。それまでのギター主流のポップミュージックとは

    まったく異なる手法は後進国としての日本ならではのアプローチである

    とアタイは考えるのよ。話は飛躍する・ツー。アタイが考える椅子に

    とってテクノに相当する部分は、座面と背もたれが幾段階かに変化する

    ということにある。椅子は単機能で、一つの椅子は一つの用途と限定

    されているのが多々であります。子供から大人まで使える椅子はたしか

    北欧で作られていたけど、それは心地よいものとはいえないとT本さん

    が言ってた。

     

     座面の高さと角度が変わり、背もたれの高さや角度も変わる、さらに

    肘掛けだって変わります。こんな奇妙とも言える椅子を考えるのは、

    名作椅子の類いにことさら興味を持つ事はなく、椅子に馴染みの薄い

    アタイぐらいしかいないんじゃないか? これならアタイだって

    充分すぎるほどの興味は湧く。テクノポップと自在に座り心地が変化

    する椅子、アタイにとっちゃとても似ているイメージなんだわさ。

    きっと、これならウェグナーだって「どれどれ、見てみようか」

    「ふ〜ん、こうなってるのか」「おもしろいね」とかなんとか言って

    くれそうな気がする。別にウェグナーにおもねるわけじゃないけどさ。

     

     相変わらず長い。肩痛からの病み上がり、短期リハビリだからさ、

    くどいけど時間はあるから、ついついのブログなんだ。さらに畏友

    からのコメントがあったもんで、これからはT野井さんとのしばしの

    往復書簡みたいな感じになることご了承くだされたし。

     座面。俗に座位基準点はこのように(●)高低変化します。単に高低の

    変化だけだからこれはさほどむずかしい問題ではない。

     背もたれ。基準となる●は高さと左右がけっこう変化します。左右の

    振れ巾をクリアしようとすれば巾の広い板を使うか細い材を格子状に

    並べるのがよかろうと愚考しているのですが・・・・・・・。

     さらに肘掛け。角度なしの水平が基本。しかし高さは変えなければ

    なりませぬ。座面前方のこの位置で固定し、後方は背もたれ部分あたりで、

    二カ所で固定すれば肘掛けの固定は安定すると愚考。

     座面、背もたれ、肘掛けの三カ所が自在に変化できる椅子、それに

    対応出来ると思われる椅子がコレ。開発機密と思ったけど、こんなもんを

    真似しようなんて人いないだろと高を括って公開。前回の記事で、

     ホフマンの椅子を紹介したけど、上の松村勝男さんの椅子との共通点は

    多い。主構造は、いわゆる縦格子だ。どっちがミメーシスしたってこと

    じゃない。シンプルな構造は普遍的なもんだ。F.R.ライトだって多用してた。

     

     この構造なら座面が上下する軸は格子の隙き間でOK。問題は背もたれ。

    上下左右幅広く点在する背もたれの軸を格子の棒部分でカバーすることは

    できませぬ。棒の中心や端っこや格子の間の空間部分に位置する事もある。

    それらをクリアしようとすると格子の間隔がバラバラになってしまうんだ。

     

     むろん座面の高さの変化=椅子の機能やかたちのバランスの変化=本椅子

    としてのバランスもある。さらに、座板、背もたれ、肘掛けは格子状の

    構造体にボルトオンされるから心配ないとしても、両側の格子構造体を

    つなぎとめる貫(ぬき)が不可欠。座板、背もたれ、肘掛けを取り去っても

    自立できるようにしなければならない。

     

     T野井さんご指摘の「畳に置く仕様」とは、たしか「畳ずり」と称される

    と記憶しています。以前、ウェグナーチェアを愛用されている方のテーブル

    をデザインして納めたときに、床に点々と椅子の先端の脚端痕が残って

    いることを目にしました。ウェグナーの椅子といえども床材はかなりの硬さ

    が要求されるようです。また、痕が残ること覚悟の上で使用するべきだと

    思います。昨今の硬質塩ビの床材ならば大丈夫なのかもしませんが。対応策

    としてはただ一つ、床に接する脚端部の面積を大きくするしかありません。

    つまりは、床に接するのは棒ではなく板になります。世界の中で柔らかい

    床材の最たるものは畳でしょうから、座椅子のようにするのが妥当では

    ないでしょうか。そのことを充分考えたからこそ松村勝男さんはあのような

    畳ずりにしたと私は考えます。

     

     ただし、私にとって松村さんの椅子に物足りない感じを抱くのも事実です。

    その原因は、近年の私がインドに大きな興味を抱いているからです。特に

    服、豊かな装飾性と色彩が私を惹き付けてやみません。そんな私の考えを

    見事に表現しているものとして

     レバノンのBOKJAがあります。当地の民族衣装をパッチワークして

    作られた一連の椅子や家具たちです。過剰ともいえる装飾性、このような

    椅子を置く部屋はどのようなものか? そんな考えを吹き飛ばしてしまう

    ほどの魅力を感じてしまいます。ウ〜む、困ったもんだ。もちろん、

    こんな感じをそのまま私が考える椅子に取り込む事はできません。

    あくまでもイメージです。これを理解して解釈し直さなければならない

    ことはむろんのことです。

     

     長過ぎるな〜文章。

     

     ここで考えたのはパッチワーク。前回記事にした井口材木店で、今回の

    椅子に使う材料を聞いたら、いろんな木材が在庫としてあると。ならば

    かたちや構造は決めた上でいろんな木材を使ったらどうかって考えたの。

    さらに厚みも変えて凸凹(といっても多分数ミリの範囲内)変化のある

    ものしたらどうか、と。従来の椅子(や家具)たちの多くは単一の素材

    で作られているでしょ。まとまっているという感じです。でもさ、

    まとまっているということはホントにいいことなのか魅力的なのかって

    いうことを考えてしまったんですわ。

     

     服装にしたって決まっているということが時代に即しているとは

    思えないんだよね。ブランド服と古着を自分なりに自由に組み合わせる

    ことが今なんじゃないかと思うんだ。上から下までブランド服でキメル

    ことはダサイ、私はそう思う。組み合わせこそが着る人の個性ってこと。

    保守的な家具(特に椅子)の世界にもそろそろそんな考えを導入しても

    いいんじゃないのかな? な〜んてね

     

    どうですT野井さん、一緒にやってみますか?・・・な、店主でした。

     


    経巡った末の再会もある

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       肩が痛いんだ。いやもうまったくの話。発症して5日めか、やむなく数十年

      ぶりで病院に行く決心。最初は肩だと思ってたら、どうやらリンパ線らしい。

      なもんで、一切の仕事は放置され、三度の食事も弁当と成り果てる有様。いつか

      来るとは思っていたけど今日だったのか、な句があったけど同じような状況に

      陥って大きく頷くアタイだ。右肩が痛い、んでやむなくブログを書くしかない

      ときたもんだ。

       

       写真が薄い! なんせ色鉛筆で彩色したからな。手元にないんだもん、

      くっきり彩色道具がさ。昔ならカラートーンだけど、今あるのかな? 

      エッヘン! コレは原寸図と申してな、椅子を実際の大きさで描いたもんだ。

      コレ書き上げた晩から痛くなった、アタイにとっちゃ曰くつきの呪われた

      図面とでもいいまひょうか?

       手始めに暫定的な図面を描いて実際の椅子を作った。前にも書いたけど、

      この椅子は私が注文する一人用ソファのサイズを確認するためのもんで

      あって、あくまでもソファを作る過程で必要な道具なの。でね、これを

      作ってもらうT本さんに見せたら「いいね」とおだてられ、ならばちゃんと

      作って差し上げることになった。むろん、タダです、ハイ!。

       椅子を作るT本さん、依頼されたお客さんに座り心地を確認してもらえる

      道具として役に立つんじゃないかと思ってね。

       椅子はいろいろある。いろいろ程度によって座面と背もたれに角度がつくのは

      当たり前。座面の高低はこのハンドルで調整しちゃおう、こんな具合になる。

      まずは試作だから握りの無骨さは我慢してくんろ。緩めて上げ下げして別の

      一カ所でも固定して角度を決める、とここまでは誰が考えたってこうなるしか

      ないだろ。さてと、差し上げるも一個を作る際にこの固定部分の正確なサイズが必要と

      なり、結果として原寸図を書かないとならぬことになったワケだ。

       

       T本さんに見せてる途中にひらめいたんだ。彼は、あくまでもこの椅子

      (とりあえず寸法君と命名)は、注文された椅子を作る際に寸法角度を確認

      するための道具と考えてるけど、せっかく作るんなら商品に出来ないかなと

      アタイは考えたんだわさ。まぁ、売れるあてなどないけどさ、商品ごっこ

      メーカーごっこも面白いんじゃない、ってね。数十個なんか作れないけど、

      数個なら出来るかも、いくつか作ってファクティオに展示して、DM作って

      各方面にばらまいて、釣りじゃないけどアタリを待つのココロ。それって

      面白そう。

       

       でね、すかさず井口材木店に赴く、適価な材料の相談だ。この店、大量な

      家具材の在庫を持つ希少な材木屋さん。厚さ27ミリの板ってある?と聞けば、

      ありますよいろいろ、即答してくれる気持ちの良さ。値段も即答、厚さ27ミリ

      巾120ミリ長さ2.4mでおよそ2500円程度。パッチワークのように数種の

      木材を組み合わせてもいいかもしれない、なんてこと考えつつ帰る。

       

       材料はある、作ってくれる人もいる、置ける店もある。お金はアタイの年金

      でなんとかなるんじゃないか。あとは椅子のデザインを考えればよろしい。

      それはアタイの役割だ。原寸図を書き始めるまでにこんな経緯があったのよ。

       原寸図をほぼ書き終えて、待てよ? これ松村さんの椅子に似てるじゃん!

      松村さんとは松村勝男さんのことだ。20代のアタイが強く惹かれた椅子を

      デザインしてた方、まったくもって仰ぎ見る存在。もう50年も経ったんだな。

      あれからいろいろあって、68才で再会するとは思ってもみなかったっす。

       

       氏の椅子が掲載されている冊子あったけど、もうないもんな。ネットで

      調べたら「松村勝男の家具」を発見、なんと一万円。う〜む。しばし考え

      見るだけ見ようと書店に直行。

       悩んだ末に買っちまったぜ。1992年だから25年前か。

       端正でシャープで日本的な佇まいの椅子、当時アタイはこれにまいって

      しまったんだ。今でもその気持ちは少なからずある。なつかしい気持ちも多少。

      これらの椅子と私がデザインしようと画策する椅子には共通する部分が多い。

      さて、これをどう組み込もうか?

       

       記事は続くよどこまでも。なんせ肩痛くてやることないからな。病院に

      行かなくちゃならないんだけど・・・・・・・・・・・。

       

       すでにアタイはミメーシスなる言葉を知っている。20代のアタイとは大きく

      異なる。なんたってあれから50年だもんな。直訳すれば「模倣」、芸術上の

      考え方で、たしか放送大学で知ったんだ。かのモーツァルトだってバッハの

      音楽は知ってたし、影響も受けた。影響ってのは模倣もあったに違いない。

      アタイは松村勝男さんの椅子を模倣するってこと。本質を理解して私なりに

      解釈し直す、それをパクリなんて言う方もいるだろうけど、そうでは

      ありませぬノダ。

       

       松村さんの家具から紹介できない椅子もある。なんで? と言われると

      困るんだけどさ、一応、ごっこだけど新商品の開発に関することだから秘密

      情報もあるってことで理解してくださいな。で、その椅子にも元があること

      に気付いたのよね。

       きっと松村さんコレ見たことあるんだろうな。だってとっても近しい印象

      だからさ。ミメーシスしたんだろ。さらに

       こんなものも。いずれもヨーゼフ・ホフマンだ。まるで今回のアタイの

      椅子にゃピッタリこん。立格子なら日本にだってあったし。待てよ?

      ホフマンさん日本建築を知ってた? そんなこたぁないだろ。でもなぁ、

      これまるっきり京都の町家じゃん。考え過ぎですかね。

       ホフマンにゃこんなヘンテコな球がついてるのもある。俗にホフマンボール

      と呼ばれる角隅を補強する部品だ。他に類をみないコレ、関係者であれば

      一目でそれとわかる逸品アイデア。もう誰もマネできない代物。まるで

      フレディ・マーキュリーのマイクみたいなもん。昔っからこの球、気になって

      いたんだ。でも、あまりにも特徴的だからさ、手も足も出なかったんだ。

      今のアタイ、この球をなんとかミメーシスできないもんかね。出来そうな

      気がするようなしないような・・・・・・・・・あぁ、出てこいアイデア。

       

      ってなこと言いつつ、病院に行きますか?・・・・な、店主でした。

       


      ふと、スーパースタジオだな

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         FACTIO地下の試聴室&ミニオフィスに長らく鎮座ましましてたソファが解体

        の憂き目に。理由は大振りなスピーカーが一階から降臨され、行き場を失っての

        こと。あちこちブッタギリの末にこうなったんだ。

         思いっきり無骨だな。ま、そりゃそうだ、元は畳一枚あろうかというソファ

        だったんだからな。フレームの太いこと太いこと。ってことは重さもけっこう、

        やむなくキャスターを付けた。座り心地はまぁまぁ、でもなあ、いかんせん

        デカイ、っていうかかっこ悪しきわまりなし。

         ほんじゃ作ってみよう、ってたって椅子ニャぜんぜん興味がないコチトラ、

        技術も経験もないしさ、せっかくの機会ならコイルスプリング仕様の本格的

        なものにしよう、ということを鑑み、知り合いのT本さんにお願いすることに

        なったんだわさ。

         

         全権を託し、待てば海路の日和あり、でもい〜んだけど、せっかく作るんなら

        ここは一番椅子を丸々とまではゆかないけど出来るだけ理解しようと発奮したい

        と思ったワケ。椅子に興味はないけど、知りたい好奇心で、まずは寸法だ。

         椅子には6種類のプロトタイプがあって、これは2型。ダイニングチェア

        でしょうか。目安になる各寸法が書き込まれている。

         で、コレが6型。ヘッドレストが必要となる、そこまでリラックスする

        必要もないし、第一こんなに傾いてちゃ立ち上がるのに一苦労するじゃん

         ってことで5型のここらへんが妥当なとこだろうと決めて一服。さてと、

        打ち合わせのときT本さんが、ちょいとむずかしい椅子の注文が入って難渋

        してるんだ、を聞いてたから、だったら1から6までの型を変化させられる

        寸法確認できるような椅子を作っちゃおうかって考えたわけでげす。

         それは例えば、メガネを作る時に使用するレンズ交換可能なあの黒くて

        真ん丸なメガネのようなもの。フレームは一つで座面と背もたれが自由に

        変化出来る優れ者クンだ。

         6タイプの椅子の座面と背もたれを一枚に描く。肘掛けもつくから些か

        複雑になるんだ。6つのポイントをカバーできるようにフレームを考えて

         できあがったのがこんな代物でね。ええかげんなモデルだからあちこち

        暴れまくってる。けど、まぁ、こんなもんだろ、で一服。側面フレームだけ

        試しに線を描いてみる。寸法の目安になる線だ。できれば全面すべてを升目

        で埋め尽くそうと考えたそのとき、こりゃ、あの、スーパースタジオ様だ

        と思ったんだ。

         1966年にイタリアで産声を上げたスーパースタジオ様、当時SDかなんか

        でこの写真を観たアッシ、驚きましたわい。なんだコレ?そして!ってな

        もんでね。なんて素晴らしいイメージなんだ! 影響は多大で今も続いとる。

        実作はほとんどなく、過激なドローイングを発表し、後にアーキーズーム、

        そしてソットサスが代表選手のメンフィスに受け継がれるとアタイは理解

        してるんだが、違ってるか? のっし

         彼らの作品の一つがこれでね。真っ白な〜んにもない椅子やテーブルは

        升目で包まれているんだ。それが50年後の今、世界の片隅、私の地下で

        再現されようとしている。長く生きていると巡り会わせはあるもんだ。

         

         話は戻るよどこまでも。アタイが欲しいのはコイルスプリングを糸で巻き

        繋いだもんだ。底にウェビングテープを張りウレタンクッションを載せた

        ようなもんじゃなくて。さらに、

         こんなSバネでもない

         やっぱこのタイプでしょ。フレームを作り、底に力布を張り、コイル

        スプリングを並べて糸で繋いで緩く固定、その上にまた布を張り、適当な

        薄いクッションを張り、最後に好みの布地で張り包む。むろん、四周の

        土手はワラとか馬毛とかを使ってこんもりしてさ、最後は鋲打ちで

        仕上げるといった正統派、こんな案配でなきゃ困るのことよ。

         

         過去一度だけしか座ったことのないスプリング仕込みのソファ、あれは

        横須賀の美術館だったな。座り心地に驚愕したもんな。適度な張りと沈み

        こみの心地よさは恍惚といって差し支えないもんだったよな。あれに比べ

        たらウレタンなんか・・・・・・・と言いたい。それがたかだか15万から

        20万で手に入るんなら安いもんですよ、実際の話が。

         それになによりもこういう椅子を作ってくれる工房が見当たらないと

        いう現実もある。椅子を作るとこならいくらでもある、でもさ椅子だけ

        じゃなく張りもできるってことになると、そうそうあるもんじゃありま

        せんえん。

         

         とはいえ、金額が金額だから多くの方々は金額を聞いただけで尻込み

        するのもわかる。どうしたってIKEYAと比べちゃうもんな。でもさ、

        考えてもみてもらいたい、職人の手間を。昔、とある工房で一日幾ら

        くらいの収入が必要なの? 答えは35,000円でした。とするとですよ

        15万ならフルに働いて一週間以内ってことだ。なんたって場所代、電気、

        ガス、刃物も研がにゃならないし、清掃も、ご飯も食べなくちゃならん、

        子供も育てるし、カミサンとSEXだってしないと、そんなあれこれ一切

        丸々の35,000円、しかも出来上がった椅子はほぼメンテナンスなしで

        一生使える、そう考えると決して高くはない。アタイはそう思うんだが

        ・・・・・・・・・・どうかね?

         

        で、今日はなにしよう・・・・・・・・・・・・な、店主でした。

         


        あなたなら、ど〜する?

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           そんな歌があったな、たしか石田あゆみだったな。ドイツはウルム市から

          やってきた友達の友達、帰国が迫ってきた一昨日、泊めてくれんかとメール。

          最後の夜は一緒に夕食をとりたいと、歓談のひととき。つたない英語ででも

          下手な鉄砲数打ちゃあたる、通じてるらしいな、相手の表情で察するしか

          ないときたもんだ。

           

           料理は食べ尽くし、ビールだけ追加しつつ、明日の出発までの予定を提案。

          目黒雅叙園で開催されている生け花展はどう? と。片方のBirgit嬢、生業は

          花屋、それならとね。OKってことになり、その後青山のイッセイ・ミヤケを

          再訪したいんだけど、とおずおずと切り出すBirgit嬢、遠慮なココロ丸出し、

          むろんこちとら毎日が日曜日だから、なんの問題もござんせんと相成る。

           来日した翌日、行ったんだイッセイ・ミヤケにね。何着か試着して、とても

          似合ってたし、でも買わなかったのよ。お金の使い方は質素だから、気に

          入ったものの二の足を踏んだってことだろ、とアタイは推察してたんだ。

          でも、も一回行きたいの言葉を聞いて、そうこなくっちゃいけませんぜ

          お嬢さん、内心大きく頷くアタイだったんだわさ。

           

           で、パンツをお買い上げ、他の店でシャツをと行ってはみたものの色が

          気に入らず即断念。パンツとシャツの色が合わないのが断念理由だけどさ、

          決断の早いこと、ものの数秒だもんね。己を知ってる人の決断は早いのよ、

          ヨウわかっていらっしゃるな〜と再確認した後、最後に珈琲でもとなり

          最寄りの喫茶店で一服。あれやこれやくだらないおしゃべり、さて帰るか、

          になってAndreas君がところで君の店にあったテントの骨組みどうするの?

          話を振ってきたの。ま、こういうことはよくあること、最後の最後に話が

          出ることよくあるもんね。氏はそのことについて話したかったんだけど、

          アタイの仕事だしってことで遠慮してたに違いない。

           これなんだけどね、テントっちゅうのは。前にも書いたけどさ、棒の製作

          に目処はついたものの上部赤紐でくくってるとこをどうしようって話なの。

          中段を紐で縛っておおよそのサイズは確定した。ちゃんと中心が真ん中に

          来てるかどうか、

           上からなんちゃって下げ振り、2〜3センチずれてるけど、これは想定内。

          棒すべてがゆるゆるだから、この程度の狂いは当たり前。

           棒が集まっている上部中央を見上げてパチリ

           上から見下げてパチリ

           唯一最大の問題はこの紐部。とりあえずの応急縛りだけど、紐は水平には

          ならないし、紐が落ちないようにのネジは単に紐が落ちないようにするだけ、

          紐は上にも下にもズルズルと動く、っていうか棒がスルリと下に抜けて、

          床に描かれるはずの正六角形が歪むのよ。はて、これをなんとかせねば。

          すべての棒は斜めってる。下にゆくほど広がってる円錐形、図面を描く事

          なんかできっこない。きっちり固定はムリ、ゆるく固定して上にも下にも

          ずれないで、しかも交差している中心が末端の脚のほぼ中心に来る、方法や

          如何に? あなたなら、ど〜する??

           Andreas君のアイデアはこうだ。リング状のなにかを上下の出っ張りで

          動かないようにするのはどうだろか? やっぱね、アタイも同意見。なにか

          突起をつけて、リング状のなにかを宙づりにするしかないかと思ってたのよ。

          問題はリング状のなにか、だ。彼は金属がどうだんべ? 竹は? と意見を

          出してくれるけど、アタイが加工出来ない材料はとてもむずかしい、意見を

          受け入れるココロはあるけど、試作を繰り返す予感満載のこの部分、誰か

          に作ってもらうことはきわめて困難極まりないんだわさ。

           

           あなたならど〜する? まずはAndreas君のアイデアは承った。上下に

          突起をつける案で意見の一致をみた。問題解決の際、異なる二人の意見が

          同じ場合、そのアイデアは悪くないと考えて差し支えない。でもね、

          ひょっとしてもっといいアイデアがあるかもしれないでしょ。とはいっても

          誰にでも相談できることじゃない。友人のT野井さんが真っ先に思い浮かぶ、

          ネジの永井さんも候補だけどネジにほとんど関係しないから営業中に聞くのは

          憚られる。ってことでT野井さん、もし読んでなにかひらめいたらおせ〜て

          欲しいんだ、お礼はなんにせよう、居酒屋で一杯でどうかしら?

           

          まるで知恵の輪だな、これは・・・・・・・・・・な、店主でした。

           


          照明の作り方なのダ 改訂版

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             NHK-BSでインド・コルカタ(旧名カルカッタ)を観てひっくり返ってもうた。

            世界一人口密度が高いとのこと、いやもうその凄いこと、この上もなし。街中の

            雑踏もさることながら、訪れた家々は4帖半に4〜5人暮らすのはザラ、座る場所

            もないから立ちっぱなしでお話。中でも、ワラをヒモでくくった上に泥を手で塗り

            たくった人形が素晴らしくって、唖然呆然。行ってみたい筆頭に急上昇なコルカタ。

            でもやっぱ下痢は必須らしい、を聞いて惑いのアタイ。インドに行った知人二人

            とも下痢の凄さは並じゃない、一人は便器から離れられなかったとか。悩むな〜。

             

             さてと、照明の改訂版がようやく今日出来上がったんだわさ。まずは、

             電球を取付ける板だ。小穴は電球用、大穴は換気用。手前が旧板で、全然

            明るくならないんで、2.5倍増。250Wなら文句あるまい。

             畏友T野井様ご指摘の結線部はこの通り。これならいいでっしゃろ。

             点灯OK。それにしてもけっこうな発熱です。そこそこ暖房機になるだろ。

             まず、天井面に電球板を取付けて、横からスゥ〜っと照明木枠をスライド、

            L型金具で引っ掛けて固定させようって魂胆なんだけど・・・・・・・。

             こういう感じにね。

             さいごに蓋?を固定すればじぇったいに落ちません!

             ミス・ブランチ塊はご覧の通りの宙吊り状態になる。キレイでしょうが。

             支える部品。棒同士をT字形に取付けるには片っぽ穴と片っぽ丸棒にして

            ボンドたっぷり之助and上から極細ビスの緊迫SM仕様?

             仮付けしてみたら、あいや〜隙き間から光りが漏れて、壁と天井の境い目に

            光りの筋が丸見えじゃんか

             さらに配線や取付け用のアンカーボルトも丸見え! まいったな。見えない

            と思ってたんだけど・・・・・・・・・。

             あわてず騒がず地下の工房で目隠し板を作ったもんだ

             急ごしらえにしちゃ上出来だときたもんだ

             ま、こういうことになったワケだ。ちょぴっとデカイ気もしなくもないけど、

            いいだろ、これで。

             暗くてわかんない? アタイのカメラじゃせいぜいこの程度

             最初の照明よりよほどイイ、と自画自賛。

             

             久しぶりに気合いの入った木工仕事、わかったのはアタイの技量のなさ具合。

            手も震えてきてるし、なんて言い訳したところで所詮は腕の問題、どうにも

            こうにも未熟丸見え、己の限界が露呈されることたっぷり味わって、完成

            した喜びに踊るわけにはゆきませんのさ。

             

             とはいえミス・ブランチ塊の美しさは抜群で、それに目を奪われて頂いている

            間は木工の不出来も減じることだろうて、を願うばかり。9月18日にベルリン

            から友人の友人が泊まりに来るんで、彼の感想が楽しみだ。

             

            てなこと言いつつその気になって・・・・・・・・・な、店主でした。

             


            縦穴式顛末記

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               夏なのに雨ばっかり、このまま秋になっちまうんだろうか。さぞや農家は

              思案投げ首で、心配なことなんじゃないかしら。なんてこととはカンケーなく

              アンプを入れ替え、レコードが期待通りに聴けるようになり、頷くアタイ、

              またもやオーディオ棚の整理、のついでにホコリよけのカーテンまで作って

              しまった。記事にしようかとチラリをアタマをかすめたけど、毎度毎度同じ

              ような記事じゃバカだと思われちゃう、ということで・・・・・・・。

               

               かねてより懸案事項にいよいよ着手して、きのうほぼメドがついて一安心な

              アタイ。なんとかうまく行きそうだからちょっぴりウレシイのココロなのだ。

               頼まれたわけじゃないけど、長い棒を作ってやろうかと思ってからけっこう

              時間が経ってしまった。コレの長さはおよそ1.8m。で、こんな棒をそのまま

              持ち歩くわけにはゆかん、真ん中で継がねばならぬ

               ってことで、継ぐとこはこんなふうになるだろ。

               それぞれ2つの部品をつかうんだわさ。ま、ここまでは誰が考えたって

              同じコトになるに決まってる

               

               問題は、棒の切り口に穴を開けることでね。普通のボール盤じゃ

               こういうふうになるからさ、横に穴は開けられるけど縦にとなるとほとんど

              ムリざんす。はて、どうしよう? アイデアがないこともないけど面倒くさい

              とほっぽらかし、放置プレイの日々が続いたんだ。でもさ、そいじゃ相手にも

              失礼じゃないか! いささか反省、取り掛かったら案に相違してすぐ出来て

              もうた

               長い棒の切り口に穴を開けるには、垂直方向では叶わない。寝かせるに如かず

              と、このようなものを・・・・・・・

               使用する電ドリはコレ。世界最古の電気ドリルメーカーですぜ、の口上に

              フラフラと買って幾星霜、ようやく最高の出番が巡ってきた。ドリルの上部が

              真っ平ら、これが素晴らしい!

               このドリルにピタリ合うように左のジグ(っていえるのかどうか?)を作り、

              それに合わせて右の台を作ったんですわ

               こうして隙き間をすべらせば、あ〜ら不思議、まっつぐ水平にドリルが

              動くじゃあ〜りませんか

               でもね、いくら正確にドリルを固定しようと努めても、いい加減なアタイ、

              多少の隙き間でグラグラ、ってことでウェスを挟めば、ナイスな締まり具合

               さて、棒を固定する台に取りかかろう。開けたい穴の位置はドンピシャで

              決めたいのが人情。ってことはですよ垂直水平どちらも微調整できなくちゃ

              いけません

               水平方向の微調整は二枚の台板を作り、合わせ面に棒をくっつけて、正しい

              位置が決まったところでクランプでお仕置き固定。ま、これもどうってアイデア

              じゃないけど、一応ってことで

               問題は垂直方向。垂直に上昇下降できる装置をベニヤで作ることなんか

              できっこない! でも出来るかも? 一応考えたんですよ、これでも。でも

              やっぱりというか、出来ないと思い込んでるせいか、どうにもさっぱり

              アイデア皆無。ま、こんな穴開けめったにないし、ってことで適当な薄板を

              敷いて高さを変えることに。

               

               ってことで、まずは試作してみたワケだ。なにごともやってみなくちゃ

              ワカラニャイ。試してみて不具合めっけ、正確な位置にドリル刃が的中するか、

              うまく穴開けられるか、グラグラ不安定なとこはないか、そんなアレコレたち

              をほぼイメージ通りにくぐり抜けて、今に至る、みたいな。いや〜久しぶりに

              マジメに木工してしまいましたわ。

               

              手プルプル震えてもまだまだ使えるもんだ・・・・・な、店主でした。

               


              照明の作り方なのダ

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                 暑くなくちゃ夏じゃない! 一昨日の日曜日、仕事に飽いて横須賀へ。アンプ

                の師匠mazdaluce3000氏の工房にセレクター(数台のアンプやスピーカーを

                瞬時に切り替えて聴く事ができる)をお返しに。さらに、最近譲ってもらった

                DENON PRA-2000Zの使い方2〜3を教えていただこうと。彼の工房はかなり

                デカくてさ、冷房がほとんど効かずに、窓からの冷風が頼みの綱。あいにくの

                微風、暑さにめげて早々に退散。次の訪問地へ・・・・・。

                 車で数十分、葉山にあるエスケープなるレストランへ。海沿い道路に面して

                心地よい雰囲気、でも冷房が微弱、テラス席を改装した2卓の席は温室のようで

                汗が吹き出て来る。冷製パスタを食し、アイスコーヒーを飲み、更におつまみ

                牛肉を食べてるそばから、汗なんだ。「暑くなくちゃ夏じゃない!」とは言った

                けど、這々の態で帰途に付く。なんて脆弱なんだ。

                 

                 そして昨日、以前記事にしたミスブランチ取付けねばと、ほんの少しだけ精を

                出したんだ。ずいぶん前から部品は出来上がっていて、残るは最後の仕上げ加工

                のみ。

                 これが天井から吊るすための土台で、

                 これが照明部分。100V5Wの豆電球が20個、総勢100W。一見なんでも

                ないように見えるけど、5Wの豆電球がなかなかのもんで、売ってるとこが

                ないのよね。アタイは昔おせ〜てもらった秋葉原の光東電気で買うけどね。

                可笑しいのは、買う時。妙齢なるオカミさんが「お薦めできないんだけどね、

                これは」を常に言うことでさ、要は在庫はあるけど売りたくはないみたいな。

                きっと耐久性に問題があり、万一出火したりしても責任は負えませんよという

                ことなんだろ。

                 ソケット裏側。電球もなかなかのもんだけど、このチン恋ソケットの入手は

                さらにムズカシイ。件の光東電気にはもちろんない。泡を食ったアタイ、確か

                ここらへんで買ったことあったと見当をつけて聞き込み数軒、ようやくめっけ

                たのがサンライズ。「掃き溜めに鶴」な美嬢はなんなく用意してくれた顛末も

                記事にした。さて、これを結線しなくてはならない。

                 こうなった。並列配線だと光量は変わっちゃうんで直列配線。狭いとこで

                ハンダこてを使う、ヤケドしなかったのが不思議、なんせ手プルプルだから。

                 あ〜してこ〜して、カタチになった。う〜む、果たしてこれでうまくゆく

                のだろうか?

                 薔薇封入のアクリル塊をおそるおそる仕込んでみる。ありゃりゃ!

                豆球とはいえ直接光りが目に飛び込んできて、イカンのことよ。そんなこと

                当たり前じゃん! でもさ、アホだからさ、事前に気が回らなかったんだ。

                 しばし点灯して発熱を確認する。豆球とはいえ100Wは100W、熱で

                ミスブランチが溶けて変形するなんてことは恐ろしくて考えだに出来ません。

                数分後、こりゃとてもじゃないけどムリでやんす、結局8個減量して60Wに。

                 ホームセンターで乳白色アクリルを買ってきて、当ててみる。やっぱね、

                スマートなアタマなら最初っからこうするんだろうけど、アタイはそうは

                ゆかないんだわさ。後から後から続々と問題が噴出し、場当たり対策に

                汲々とするのは毎度のこと。あ〜ぁ、この歳になってもそうなのかいと

                めげるな。

                 ミスブランチ塊の上にも乳白色アクリル、キラリと光ることはないけど

                落ち着いて品があるこれもなかなかいいか・・・・と。

                 で、いよいよ天井面取り付けの儀。さほど時間はかかるまい、の予想通り

                スムーズにコトは運ぶ。まぁまぁいいんじゃないっすか。汗かきかき一服。

                 ちょっと小さいか? 小さいな! そうでもないか? すでに着手してから

                けっこうな時間は経ったし、思い入れ思い込みたっぷりだから冷静に客観的に

                観ることなんかできやしない。ま、これでしばらくは様子見、時間が経てば

                アラも出て来るだろうし、そうなったら作り直していいか・・・・・・。

                 

                さてと一段落して、次はなにを作るべえか・・・・・・な、店主でした。

                 


                本命のお土産完成

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                   NYのお土産の第二弾、っていうかこっちが本家本元。が、出来上がって、

                  今日渡すべぇと☎。元々友人少ないアタイだし、ひねくれてもいるんで旅行=

                  土産という発想が湧かないのよね。私自身土産をもらって喜んだ経験は思い出せ

                  ないほど少ないし。そんな性格だからあげる人もいない、もらって喜ぶだろと

                  想像力がはたらく物品と出会うこともないままに現地で数日経ったわけ。

                   

                   ある夜、ブルースかなんかを小汚いクラブで聴きたいと伝えておいたら、

                  ブルーノートに予約してくれてて、行ったんだ。ジャズの世界じゃ歴史と伝統

                  を誇るらしいけど、思った以上にキレイでいささか残念だったけど、それなり

                  に堪能し、帰り際二階にあるショップへ。な〜んも期待してなかったんだけど

                  カウンター上に妙なモノ発見!使い方を聞いて即、三個購入したの。一個は

                  畏友・T野井さんにあげ、あとの二個は予備。

                   これがそれ。ギターのピックのようなカタチで、先っぽに丸くなにかが。

                  黒いのはゴムだ。聞けば、ゴムの部分で携帯をタッチ操作するもんだと

                  言うんだ。ぬかったわ、もちっと考えれば使い道わかったろうに、あまり

                  考えもせずについウカウカと質問しちまって、なんてこったい。ギター

                  弾きは爪を伸ばす人もいる、だからってことでもないだろうけど。シャレ

                  心に不適な笑みを浮かべつつカードを出して、よろしくやってくんねぇ。

                   

                   どう考えたってこれだけじゃお土産にはならないでしょ、もちっとそれ

                  らしいモノっちゅうかさ。さてなににしよう。と、考えるまでもなく写真集

                  しかない、ペラペラめくっていたらめっけたんだ。

                   ほぼ完成のお土産、中の写真がソレ。見えるかな〜? 手ですよ。しかも

                  黒人しかも細身。はて、誰でしょうか? ミュージシャンです、トランペット

                  吹きです。ま、それは置いといて、額に話を戻しましょう。フツウ、額は

                  真ん中に写真があって、それを取り巻く(主人公の写真や絵をジャマしない

                  ように)枠だ。枠は脇役で主役ではない。でも万年脇役って〜のも寂しく

                  ないかい、たまにゃ主役とまでは言わないけどもちっと目立ってもえ〜ん

                  でね〜の。そう思ってね。真ん中に妙な極細格子をあしらったもんせ。

                   その格子はこれ。泊まってる身内のアパートから徒歩数分、思いがけなく

                  突然出会ったクライスラービル。てっぺんはあちこちから見える、あそこら

                  へんだと思ってたらいきなりだからさ。アタイ大大大好きなアールデコ、

                  その代表選手がここ。ようやく巡り会えた歓びにアタイはパチリパチリで

                  踊りまくる。

                   なんて素晴らしいんだ! 数種の型板ガラスもまぶしいぜ

                   ギザギザにうっとりしすぎて首が痛くなってまったじゃないか。この

                  真ん中の405が入ってるとこを額の中に入れたろやないかと即断したんだ。

                  405も是非とも入れようと思って、糸鋸で切ってたんだけど、思った通り

                  あまりにも細いんで吹き飛んでしまいました。あ〜ぁ。やっぱムリか。

                  巾1ミリはいかになんでも細すぎたってことね。反省反省

                   裏だ。よくある折り畳み式の脚は付けたくない。でもさ垂直じゃ倒れちゃう

                  でしょ。なんか重しのような、ひっくり返らないそこそこの大きさってこと

                  で、かような次第に。円柱の片っぽを少しだけ削り平らな面を作って、そこを

                  裏板とネジ止め。

                   円柱には穴が、そこに◯ポッチを挿入。

                   クライスラービルのステンレス格子を拝借して、枠とともに切り抜いた。

                  格子部分の厚さは約2ミリ、巾は1.5から2ミリ程度。枠板の厚さは1センチ

                  ある。1センチ厚の板をそのまま切り抜けば強度万全だけど、それじゃ

                  いかにも無骨でダサイ。ってことで格子のとこを2ミリまで薄く加工して

                  恐る恐るの糸鋸作業。

                   ようやく これで出来上がり! しかし、なんか物足りないとアタイの

                  ココロが発信するんだな、これが。上部の半丸んとこがさ、なんか物足りない

                  と訴えてくるのよね。小さななにか、アクセントが。考えることしばし

                   真ちゅう製の飾り金具を付けてやったら、まぁまぁこんなもんでえ〜んで

                  ないかいと、ココロも納得したようで一安心。

                   

                  気に入るかどうか、運命の分かれ道?・・・・・・・な、店主でした。

                   


                  お土産の作り方

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                     NYから帰ってきて、友人に差し上げるお土産を作ることを思い立って、

                    まずは一個目が完成した。まず、作るにしてもNYで入手した「なにか」が

                    ないとなりませぬ。ってんで考える間もなくこれっきゃないだろと決めた

                    のが、

                     メトロポリタン美術館で買い求めた。アービング・ペン100周年記念の

                    写真集。なにもここで買う必要ないか? 重いし、とは思ったんだけどね。

                    東京へ帰ったらこの本のことなんか忘れてるに決まってるし、売ってたと

                    しても買いに行くの面倒でそのままになっちゃう、で即決購入となったの。

                     写真とくれば写真立てか、はたまた額縁が通り相場。お土産ったって

                    大したもんは出来ないこたぁ自覚してるけど、これも商品製作の練習、

                    リハビリのつもりで作り始めた。

                     最初、お土産を渡す相手は畏友・T野井氏だった。でも、しばらく木工仕事

                    してなかったんで、手始めに懇意にしている古着屋ZIRAさん用に作ることに

                    したんだ。古着屋なら古材だろ。工房にある古材はこれっきゃない。

                     厚いので二分割

                     短い材なんで継ぎ足して長材に

                     表はボロボロなんで、裏で補強する。カラフルな細材は昔バランチェッタ

                    外壁で使った余りものだ。

                     端っこは腐ってて、接着するのにいささかの往生は覚悟してたけど

                     ここがどうにもならんのよね。ボンドつけて圧着しようとするけど腐った

                    とこがドンドン剥がれ落ちるんだわさ。ありゃりゃのこりゃりゃ。

                     どうにもならなくなって、あわてて裏から再補強。う〜む、泥縄仕事だな。

                    こうなるとわかってても、計画性もなく突き進むのも気持ちい〜んだから

                    どうにも困っちゃう。

                     とかなんとか言いながら、こんな感じに仕上がった。1950年代の仕事着が

                    16職種そろい踏みだい。古着屋さんならやっぱ洋服だもんな。巾80センチ強、

                    高さ40センチ弱。一応完成したものの、なにか物足りない。本当なら真ちゅう

                    プレートがバチッとくっつけばそれらしくなるけど、ないしな〜

                     で結局クリップを固定し、そこにプレートを挟むことにする。この写真集の

                    中に、仕事着シリーズがあるんだけど、これはメトロリタン美術館の

                    キュレーターのJeff Rosenheimという方が担当しているもの。そんなら彼の

                    ことも伝えなくちゃ失礼だろと考えたワケ。ちなみに裏面は美術館のチケット

                    をペタリ。

                     でも、そんだけじゃまだなにか足りないなぁ。バランスもわりいし。やっぱ

                    タイトルが必要じゃん。と、仕事着シリーズのタイトルを本から切り抜きペタリ。

                     で、こうなった。どうですかね? ZIRAさん気に入るかな?? 土産と

                    言ってもデカイし、押し売りだしな。貰ってみたものの、イヤとは言えない

                    だろうし、かといって捨てるわけにもゆかず、困っちゃうかもしれないな。

                    これが自宅なら飾ろうとしまい込もうとわからないけど、店用にとなれば

                    アタイが行ったときに飾ってなければ、気まずい雰囲気になっちゃうよね。

                    困った客からのなんだかなぁ〜なプレゼント、どうするZIRAなんちって。

                     

                    一息ついてT野井さんへの土産作りにGO!・・・・・な、店主でした。

                     


                    両刀使いは妖刀にあらず

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                       頼まれていた茶箱の脚を作っているのです。これがなかなか曲者、やり始めたら大した
                      ことではないんだけど、やり始めるのが遅い。腰が重すぎてどうにもならん。先日、妙齢な
                      美女のお客様が一枚の写真をお持ちになって

                       こんな感じの脚をつくっていただけないかしら? と。うーむ、なんか大変そうだ。
                      刃物が4種類しかないから、小さな丸のとこが・・・・・出来んのかしら?? でも、
                      相手はなにもわからないオボコい美女だし、やる前から否定的なことを言っちゃあ
                      沽券にかかわる。写真から寸法を起こしてザックリ図面を描いてみる。


                       こんな感じかい。相変わらず昔のイラストレーターしか使えない。


                       それを実際の木のサイズに合わせて左右を縮小。こんなもんだろう


                       さらに、この美女、高さ8センチと4センチの2種類が欲しいとのお申し付け。
                      真ん中で切って2種類の図面を描く。


                       とにかく作ってみた。やはり小さな丸が図面通りにはゆかない。刃物が入らない
                      し、刃物の先端が大きすぎて丸くはならんのよ。でも、これに合う刃物を買う気は
                      ない。かなりの種類があるし、種類が多くなると研ぐのも大変だ。むやみに種類を
                      増やすよりは、今の刃物で出来る範囲でやっていった方が私に合ってるだろう。

                       しかもですよ、こんな写真から実物を作れる人なんかいるの? ということも
                      あるし。いや、いるだろうけどさ、それにはお金がかかるでしょ。図面を書くの
                      だって試作を作るのだって時間や知識や技術がいるでしょ。そこいくって〜と、
                      なんたって年金がバックに控えてるアタイは実際の商品のお代しかいただかない
                      ということができる。図面や試作のお金は一切いただくことはない。試作を作れば
                      こっちには技術のノウハウが身に付くし、モノ作りの世界なんかなんにも知らない
                      妙齢のお客様は代金数千円なんていったら仰け反っちまうだろう。ひょっとしたら
                      数万円というところもありそうな気がするけど。

                       中学生の時にデザインが面白そうだと思って、ここまで来た。手を動かしてなにか
                      作るのは好きだし。でも、一向に作るだけのことには気が向かないで考える方にも
                      ふらふらと足を踏み入れて、どっちつかずになって幾星霜。スペシャリストになり
                      たいと思うけど、あっちの方が甘そうだこっちのほうがオモロイみたいだと、放浪の
                      旅を続けての、今。極小の工房を持ち、それなりの知識やら工夫やらも身に付き、
                      考えてみればこうなったワケだ。こうしたかったんじゃなく、こうなってしまった。
                      突き動かすなにかがあれば作る側一本で行ったんだろうけど、そうならなかった
                      (なれなかった)のは、突き動かすなにかがなかったからに他ならない。そう思えば
                      覚悟も決まり今の環境をすんなり受け入れることが出来るってもんだ。

                       狭い世界だけどいろんなデザイン関係者が集う学校でも、考える側と作る側に二分
                      される講師は多い。工芸の世界では両刀遣いはフツウだけど、デザインの世界では
                      あまり見当たらない。じゃ、そのデザインの世界って奴は一体どげなもん? という
                      問いは残るけど。ま、あくまでも私感だけど。考える側はあ〜したらとかこ〜したら
                      と言うけどさ、いざ作る段になればうまくゆかないかもしれない。作る側にしてみれば
                      コンセプトやイメージといった抽象的なことを形に具体化することが苦手。職種が
                      増えれば分業化が進めばそれぞれの能力は向上するかも知れないけど、それを合わせる
                      こと息の合う相手を見つけることはなかなかムズカシイ。そんならいっそのこと一人
                      の中に両方があれば無駄も少ない。もちろん、数人の話し合いでの成果はスバラシイ
                      もんだし、一人両刀遣いは限界もあるだろう。そんなことァわかっとる。わかった上で
                      こうなってしまった私は納得するんだ。

                       またも話しが逸れてしまった。


                       2分割したモノも出来た。でも、合体したものと微妙に異なる。刃物の入り具合が
                      違うからどうしても同じものは出来にくいの。でも試作であんまり丁寧なものを作って
                      しまうと後が大変だから、そこそこで止めておく。これでダメならしかたない。


                       同時に他の脚もこの通り。


                       上に付いてるヘンテコなものは取っ手だ。これがないと塗装するときにやりにくくて
                      困る。ネジの永井さんでおせ〜てもらって、大変使い勝手が良いのでありまする。

                      チビた両刀だけど、とにかくこれでやってゆこう・・・・・・・・な、店主でした。


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